修羅場と呼ぶには甚だゆるいですが。
大学生になってすぐにできたのが
8歳年上の彼氏(以後H・当時25歳)だった。
同じバイト先(居酒屋)で知り合ったHは、
見た目こそ濃いもののお金を貯めて海外へ料理の修行をしに行く、
今はここ一本だが数か月後にはもっと実入りの良い条件のところで
働くんだ、と夢を語る真面目なフリーターだった。
私への可愛がり方と言ったらそりゃもう目に入れても痛くないのかってくらい。
朝起きたら電話、学校ついたら電話、昼休みに電話、学校終わったら電話、
バイト先着いたら電話、バイト終わったら電話、家ついたら電話、
寝る前の電話はこちらの充電が切れるまで切らせてくれない。
とにかく行動全てを報告すべく電話をかけさせる。
ちなみに当時私はPHSでHは携帯を所持。PHSからの携帯回線への通話は
料金が高い上、PHSは電波こそ弱いものの連続通話にすこぶる強く
寝る前なんか4時間も5時間も通話出来る状態だった。
おかげでその月の電話代は14万円!
毎日のようにバイトで稼いでた私はなんとか払う事が出来たがたまったもんじゃなかった。
さらに友人の選別(あの子は良いけどこの子は良くない、付き合っちゃいけない、
もちろん男は論外)やらも追加、「オレ、お前に何かあったらそいつ(男でも女でも)
殺しちゃうと思う。たぶん。絶対。」みたいな壮大な決め台詞まで口にするように。
Hに対してうすら寒いものを感じるようになった。
18そこらの女の子に払わせる金額じゃねーぞ・・・
週にフルタイムで務めるようなものじゃないらしくかなり時間を持て余してたよう。
もちろん海外へ行くためのお金なんかも貯まるわきゃない。
2人とも実家暮らしだったので一度会ったが百年目、
「オマエを置いて家には帰れない(私は家に帰りたい)、だからホテル泊まろ?」
を繰り返すから少ない収入はどんどん食い潰されていく。
携帯代すら払えず電話を止められる始末。
ほとほと呆れ果て、私は学校やバイトで出来た新しい友達と遊ぶ事に
比重を置くようになっていった。
何度も倹約を進言したにも関わらず、楽しそうな私が気になってしょうがないHは
とうとう私の行動を逐一チェックするように。
「先週の何曜日は〇〇の家にバイト終わってから行った」だの、
「学校終わって繁華街のゲーセン行ってカフェ行ってバイト行ったな」だの。
オマエいつ仕事してんだ?(この頃になるともうHがちゃんと働いてんのかも不明)
もういい加減どうにかせにゃなあ、と思い始めたある日のバイト終了後、
バイト先を出ると目の前にHが。
週にフルタイムで務めるようなものじゃないらしくかなり時間を持て余してたよう。
もちろん海外へ行くためのお金なんかも貯まるわきゃない。
2人とも実家暮らしだったので一度会ったが百年目、
「オマエを置いて家には帰れない(私は家に帰りたい)、だからホテル泊まろ?」
を繰り返すから少ない収入はどんどん食い潰されていく。
携帯代すら払えず電話を止められる始末。
ほとほと呆れ果て、私は学校やバイトで出来た新しい友達と遊ぶ事に
比重を置くようになっていった。
何度も倹約を進言したにも関わらず、ひとり楽しそうな私が気になってしょうがないHは
とうとう私の行動を逐一チェックするように。
287はスルーでお願いします。
私「Hさん、何してんの?仕事は?」
H「バイトお疲れ様、疲れたでしょ?でも、オレの気持ちを聞いて欲しくて」
そういいながらHが差し出したのは当時私が大好きだったブランドの包み。
開けてみてと催促するHに呆気にとられながら中を見ると、
私がその月のバイト代が入ったら買うと取り置きしていたアクセサリーが入ってた。
H「オレがオマエをどんなに想っているか…、わかったと思う。これは結婚の約束だから。
受け取って欲しい」
私「…」
私は貢がれるのが苦手で、滅多な事では人にねだらないし、
Hが前カノにあれこれ貢いで捨てられたみたいな話を聞いていて
そういう行為を嫌悪していた。それを見てHも「オマエは違うんだな、うれしい」と
感激していたというのに。
誕生日でも記念日でもないしましてや買ってくれと頼んでもいない、
しかも自分が店員さんとこれいいね!と楽しく話していつも買ってくれるから、と
先方の好意で取り置き期間をオーバーするにも関わらず給料日まで待ってくれてた
モノを前に世紀のプロポーズをかますHに、今までのものが噴出した。
H「えっ、いやあの、お店行って(私)の彼氏だってこと伝えて代わりに買ってきたんだけど・・」
私「頼んでないよね?買ってって言った?」
H「言われてないけど、でもあの、オレがオマエに買って、それでオマエが受け取って、
いつか結婚するための約束として」
私「なんでそんな事されなきゃいけないの?だいたい携帯も止められるような人に
買わせて喜べるような上等な性格してないよ私。
こんなことされても全く嬉しくない!せっかく楽しみだったのに!」
H「あうあうあー」
このバカが真っ当に自分の夢を叶える為の努力を放棄してるとようやく気付いた私、
結局その場で別れ話に発展。
なのにHさんは私という邪魔者が現れたせいで後ろを向きっぱなし。
夢に近づくどころか仕事もままならないみたいだし携帯もとめられるし
おまけにまだ私にお金を使おうとする。そんなのは間違ってる。
私を好きだと言ってくれるなら、私になんかかまけてないで夢を追って。
立派に修行して、夢を叶えて戻ってきて。それまでは絶対会わない。」
とにかく感情に任せるまま言っちゃうと相手を逆上させてさらにストーカーみたいに
なりそうだったので、いかに相手に反論させないかをぐるぐる考えて↑のような事を
一気にまくしたてた。
Hは感極まったようで「そこまでオレの為に…オマエを苦しめてごめんなぁあああ」
みたいに私を抱きしめて繁華街のど真ん中で男泣き。
通りを歩く人の視線にさらされながら1時間くらい抱きしめられ咽び泣かれた私の胸中と、
その14万を払った私の財布が修羅場だったってことで。
大したことない上無駄に長文すみませんでした。以上です。
おつおつ
文章うまいね〜。とっても面白かったよ
平穏な毎日送ってるところに「修行終えてきたぜー(実は嘘)」とか叫んで
舞い戻ってこないようお祈りしときます…
携帯からメール作成画面利用してコピペしてたんですが、
途中失敗してしまい申し訳なかったです。
もう10年くらい前のことで、Hは私の住所も携帯に変わった連絡先もしらないので
夢を全うしたとしても戻っては来れないかと。
さすがに行動把握されてた時はびっくりしましたが、
それ以上に18の小娘に諭されてぎゃん泣きする大の男にびっくりしました。
まぁこんなこといえるぐらい子供だったってことだな
ところでどうでもいいんだけど携帯にメモ機能ってないの?
嘘も方便 って言葉知ってる?
それは良い気分にさせて粘着率を下げようとする努力の賜だと読んだんだが?
>H「あうあうあー」
ここで盛大に吹いたwww
純粋に夢だと語ってた時(付き合う前)は大したもんだと思ってましたが
付き合うにつれ口ばっかって事が露呈した感じです。
世の中にはフリーターでもちゃんと自分を律し、大成する方が
居られると思うのでフリーター=駄目人間とは私は思ってません。
Hが口だけ星人だっただけです。
アクセサリーについてはその場で突っ返し、店頭にももうないものだったので私は入手してません。
Hが持って帰ってその後は謎です。
その後一度だけ新しく出来た彼氏の元へ怪電話を寄越しましたが
私は平和にこれまできてます。
何度も出てきてすみませんでした。ありがとうございました。
これが気になってたまらない
書き込んでくれるまでトイレに行けないよ
別れてしばらく後に仲良い遊び友達(同じバイト)だったOと付き合いだしたんですが、
どこから漏れたかOの携帯に非通知で
謎「お前人の女に手出しやがって!」
O「ダレダオマエ」
謎「お前の女のツレのツレじゃあああ(絶叫)」ガチャ!ツーツーツー
O「ポカーン」
という、本当に謎な叫びを残す電話が一回あっただけで終わりです。
ツレのツレという言い回しも思い当たる節があったので、
Hの仕業だろうと結論、非通知着信拒否であとはスッキリでした。
Oとも別れて、真面目で優しい彼氏ともうすぐ結婚の記念投下でした。
乙
末永く幸せにね
引用元: ・◇修羅場◇part75
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